成田空港第3ターミナルに陸上トラックが現れた理由は? - クリエイティブラボPARTY・伊藤直樹が仕掛けた「空港のデザイン」
結構歩く必要があるんですよね。それを軽減するために、他のターミナルには動く歩道が置かれていますが、第3ターミナルでは十分な数を配備することが難しかった。そこで、移動をもっと前向きにとらえてもらえたらいいなと思い、このようなデザインにしました。
確かに、第3ターミナルへ向かうためには徒歩で第2ターミナルから向かうか、第2と第3ターミナル間を結ぶシャトルバスで移動することになる。動く歩道の設置はなく、第2ターミナルからはおよそ500メートルの距離(徒歩目安12分)がある。それをいかに機能的かつ、楽しめる環境として存在させるが大きなポイントだったそうだ。
○「ハコ作り」から参加したからできるデザイン
――トラックをはじめ、カラーリングや素材選びについて教えてください。
伊藤さん:
ターミナルに採用したトラックの色は、陸上競技で使われている公式カラーと同じものです。
空に向かうイメージの青で「出発」を、アースカラーの赤茶で「到着」を表現しました。ゴムチップ製のトラックは足への負担も少なく、長時間歩いても疲れにくいという特性もあります。
トラックの青はとても鮮やかな色なので、他の部分は極力を色を入れず、モノクロとしました。