成田空港第3ターミナルに陸上トラックが現れた理由は? - クリエイティブラボPARTY・伊藤直樹が仕掛けた「空港のデザイン」
欧文フォントはNeue Frutigerを採用しています。先ほども触れたことですが、建築の段階から景観をデザインできたのは本当に良かったですね。
ターポリンの案内板もそうですが、成田空港さんからは掃除のしやすさとか、耐久性、万が一のテロ対策など機能的なところにオーダーが入ることが多かったので、ひとつひとつ検証して解決していくという作業が必要でした。
ピクトグラムに関していうと第1、第2ターミナルのそれと変えてしまうと合一性が取れないということで、形は基本同じです。ただ、陸上のスタイルで三角だけの矢印で行き先を案内したりするなど、今までなかった工夫をしています。
伊藤さん:
また、全体のデザインに関しても「デザインをしないデザイン」を念頭に置いていたので本来建造物として必要な要素は工場や倉庫、スタジアムなど空港ではないものを研究して着想していきました。天井の配管は工場のイメージ、動線という観点ではIKEAもとても参考になりましたね。待ち時間の長いLCCならでの工夫もあって、色分けしたソファベンチを空港オリジナルで作ったりもしています。
――最後に、今回手がけた第3旅客ターミナルへの想いをお聞かせください。