シマンテックが2014年の調査レポートを公開、モバイルとSNS、IoTへの攻撃が拡大
マルウェアは相変わらず増加。亜種を含めて1日あたり100万のマルウェアが生まれ、全体では3億1,700万で前年比26%増。サンドボックスなどの仮想環境で不審なファイルを動作させてマルウェアかどうか判断するというウイルス対策ソフトの機能をかいくぐるため、仮想環境での動作を検知して動作を止めたり実行を遅延したりするマルウェアも全体の28%まで増加した。
PC自体やファイルをロックするなどして使えなくして、解除のための金を要求するランサムウェアは前年比113%増と、増加傾向が続く。13年はPCをロックする攻撃が現れたが、ウイルス対策ソフトがこの解除に対応したことで、14年にはファイルを暗号化して使えなくするタイプに進化。暗号化は解読が困難で、写真などのユーザー作成データが暗号化されると致命的。この後、暗号化を解除するために金を支払えという脅迫に使われる。こうした暗号化のランサムウェアは13年と比較して「4500%増」と急激に拡大した。
対象となるのはOffice/PDFファイル、写真ファイル、外部HDD、エクスプローラー経由で操作できるクラウドストレージなどが狙われているが、さらにNASドライブをターゲットにするSynoLocker、Androidを狙ったSimplockerといったマルウェアも登場。