2015年4月20日 10:17
シリコンバレー101 (611) 「Google Glass」から「Apple Watch」へ、スマホ依存解消への挑戦
Apple Watchは聴覚と触覚にも語りかけ、スムーズなインタフェースによってユーザーが情報やコンテンツにより集中できる。腕に巻くApple Watchのほうが身近なデバイスに感じられるのだから面白い。
Apple Watchを使ってみて、Google Glassが目指していたところは「ココだよなぁ」とも思った。2013年にGoogle創業者の1人であるSergey Brin氏がTEDカンファレンスにおいて、スマートフォンを頻繁にチェックするのは、人々を孤立させ(anti-social)、活力を奪う(emasculating)習慣だと指摘していた。その解決策を目指したのがGlassである。
だから、製品化に至らなかったGoogle Glassが失敗だったと言いたいのではない。Glassがなかったら、これほど早く音声やウエアラブルの活用は広まらなかっただろう。「スマートフォン依存を和らげるソリューション」の実現という点で大きな前進を生み出したのだから、GoogleがGlassプロジェクトを展開した価値は十分にあったと思うし、そのソリューションをAppleがマスに広げるタイミングで、プロジェクトをリスタートさせるのは賢明な判断だ。