シャープが開発した自治体向け学習システム「STUDYFIT」って?
さらに、児童個人個人の学習ポイントを分析したあとは、学習状況に応じて問題を変更するなど、個人に合わせた学習が可能になるという。
2014年11月下旬~2015年3月にかけて、佐賀県多久市の公立小学校3校の5年生186人に対して実証実験も実施。約3カ月間、毎日の始業時間前に「朝のタブレット学習」を設けることで検証をした結果、診断テストの結果が学習前後では国語で8点、算数で12点上昇した。成績順では、下位層が減少し、中位層、上位層がそれぞれ上昇して、全体的な底上げとなったという。
教員にとっても児童全員の学習ポイントが把握でき、それに応じた問題を提示できるため、偏りなく学習指導ができるようになった。そのため、成績上位の児童の成績もさらに上がるといった効果もあったという。
朝学習を習慣づけることで集中力が増し、さらに個別学習で進度に応じた問題にすることで児童の学習意欲が上昇した点も大きな効果だったとしている。実際の現場でも、児童、教員ともに前向きな反応をもらった、ということで、シャープでは今回のシステムに手応えを感じているようだ。
多久市の横尾俊彦市長は、「1点を挙げるのも大変な中、わずかな期間で点数を上げられたのは大きな成果」