テレビ・ワンシーン考現学 (2) 「悲しいニュース」への切り替えが上手くないキャスター
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ドラマにありがちなシチュエーション、バラエティで一瞬だけ静まる瞬間、
わずかに取り乱すニュースキャスター……テレビが繰り広げるワンシーン。
敢えて人名も番組名も出さず、ある一瞬だけにフォーカスする異色のテレビ論。
その視点からは、仕事でも人生の様々なシーンでも役立つ(かもしれない)
「ものの見方」が見えてくる。
ライター・武田砂鉄さんが
執拗にワンシーンを追い求める連載です。
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○お通夜で何度でも悲しみ直せるオジさん
お通夜の後に用意される食事のことを「通夜振る舞い」と呼ぶそうだが、その振る舞いに対してどのように振る舞っていいのかが毎度分からない。時たま、「故人を偲ぶ」というテーマ設定を膨らませて、テンションを居酒屋レベルまで引き上げてしまっているオジさんを見かける。「こんな時だからこそ」