東京都・環状8号線の下にこんな大自然が! 等々力渓谷は癒やしに満ちていた
しかし、この渓谷は昭和8年(1933)に多摩川風致地区に指定されてからは、当時の東京府の緑地計画の一部として護岸と川沿いの遊歩道の整備事業が行われ、昭和49年(1974)には渓谷の河川と斜面地の一部を「世田谷区立等々力渓谷公園」として開園したという経緯がある。道は整備されており、基本的にフラットな上に全長約1kmと距離も適度なので、気軽なアウトドアにぴったりだ。
○渓谷の先でお護摩体験
等々力駅から渓谷を歩くと、最初に目に入ってくるのが「ゴルフ橋」だ。鮮やかな赤色のその橋は、昭和初めに旧下野毛、等々力村に東急電鉄が開発した8ヘクタールの広大なゴルフ場があったことに由来している。ゴルフ橋の周辺は水の流れがやや滞っているのだが、下っていくにつれて流れに勢いが生まれ、せせらぎが聞こえてくる。
そのせせらぎに一層の癒やしをもたらすのが野鳥たちだ。その季節に応じて様々な野鳥が渓谷を訪れる。5月頃はウグイスやシジュウカラ、メジロ、ヒヨドリ、コゲラなどが見られるそうなので、耳をすまして彼らの声を聞いてみるといいだろう。
ゴルフ橋を越えれば今度は「玉沢橋」。緑々と茂る樹木に囲まれているためピンとこないかもしれないが、この上が環状8号線である。