キヤノン「EOS M3」、売れ筋ランキング1位獲得の舞台裏
そこで、何としてもキヤノンのミラーレスのシェアを上げることを最大の目標に据えました」(西小原氏、以下同)
そして、EOS M3のマーケティングにおいては、EOS MとEOS M2の導入実績を踏まえ、ゼロから戦略を見直すことにしたという。最大のポイントは想定ユーザーの変更だ。
○想定ユーザーを一眼レフ所有者にシフト
「従来はコンパクトカメラやスマホからのステップアップとして、レンズ交換式カメラの完全新規ユーザーを想定していましたが、EOS M3では銀塩フィルムで一眼レフの経験がある方と、すでにデジタル一眼レフを所有している買い替え・買い増しユーザーにフォーカスしました」
「また、それにともなって、購入者属性も男性比率を約80%、年齢構成は40~60代を約70%と想定し、製品開発においては操作性や機能を向上させることを重視しました」
ちなみに、今までのEOS MやEOS M2では、女性比率を約40%、年齢構成は20~30代を約60%と想定し、簡単に使える機能性に重点を置いていたという。●「AFが遅いよね」「キヤノンの本気が見えない」の声に応えて
EOS M3を開発するにあたり、ユーザーからの要望を集めたところ、次のような意見が多く見られたそうだ。