日本参入から1年、米PubMatic CEOが見る「日本のデジタル市場 現状と課題」
―― 意識を変えるため、具体的にはどのようなことを行っていくのですか
ゴエル氏 : やはり、啓蒙活動が重要だと考えています。今回の「パブリッシャー・マネタイゼーション研究会」への協賛もその1つですが、最適化サイトでのマネタイズ方法を記したホワイトペーパーの配布など、積極的に活動しています。しかし、理解の定着は、日本だけでなく各国も同様ですが、2,3年はかかるものだと思っています。
―― 日本は特に、広告単価が低いなど、デジタルパブリッシャーの立場が弱いといいますが、何が課題なのでしょう
ゴエル氏 : 大きく分けて、2つあると思います。
1つ目の違いは、データの活用に関してです。米国と比較すると日本はまだ、データを活用した配信が進んでいないように考えます。パブリッシャーは今後、モバイルであれば、位置情報やアプリのIDデータなどを管理・活用し、精度の高い配信を実現することで、収益性を高めていく必要性があるでしょう。
2つ目は、日本市場の特徴として、大手代理店に案件が集中しているということがあげられますが、例えば、パブリッシャー側が直営業であまり案件を持つことができない場合でも、プログラマティック・バイイングを活用することで、多くの広告主と(間接的に)