失敗を恐れず挑戦、昇格も降格もあり! カルビー女性活躍推進の取組みとは
実は、今でこそ『なでしこ銘柄』のカルビーも、2010年4月の時点では管理職に占める女性の割合はさらに低く、たったの5.9%。この数字を知った松本晃会長が放った一言は、「この会社、1世紀遅れているね」というものだった。
――「遅れている」と言われて、どう感じましたか?
江木さん「カルビーはもともと創業者一族が代々世襲しているオーナー企業でしたが、2009年に社外から経営者を迎えることになりました。そのときに会長に就任したのが、ジョンソン・エンド・ジョンソン出身の松本晃です。たしかに、外資系企業出身の松本から見れば、カルビーの女性管理職の少なさは驚きだったかもしれません。でも、私たちからしてみれば、『えっ、どうして?』という感じでした」
しかしその後、カルビーの女性管理職の割合は飛躍的に伸び、2015年4月には19.8%まで増加。そのきっかけとなったのが、松本会長の号令で始まった『ダイバーシティ(多様性)の推進』だった。
○サッポロポテトで意識が変わった
実は江木さんは、2010年に管理職だった数少ない女性の1人。
当時はマーケティング本部の本部長を務めていた。
――そもそも江木さんはなぜ、カルビーに入社したんですか?
江木さん「私は90年に中途採用で入社したんです。