事例で学ぶAndroid活用術 (11) スマートフォンを活用したSAP承認フローで業務効率化を実現
1件あたり、毎回5分前後の時間は要していたと思います。今は1~2分ほどで完了するので、スマートフォンから承認作業ができることで業務スピードは格段に向上しました」(富川氏)
承認を確実に行えることは対外的にも大きな意味を持つと富川氏はいう。
「納期厳守のための時間短縮ツールは絶対に重要です。承認がスムーズに行えれば注文書をすぐに出せ、仕入れ部門や発送部門が動けるようになります。お客様の要求に確実かつ短納期で対応していくことで信頼を得て、さらに受注が増えていくという効果はあります」(富川氏)
○SAPシステム導入に伴いAndroidを使った承認システムを開発
アプリの開発は、SAPシステム導入のサブシステムの位置づけで進められた。SAPシステム全体としての開発期間は1年ほどだが、アプリ事体の開発はトータル3か月程度で完成した。
開発当初、iOSとAndroid OSの双方を検討し、最終的にAndroid OSを選択した。
アプリベンダーは、フィーチャーフォンのOS開発を手掛けてきたノウハウのあるSky株式会社に依頼した。
「SkyからiOSとAndroid OSの双方の見積もりをもらいましたが、iOSはアップル社の審査を通さねばならないので、開発からApp Store公開のライセンス取得まで時間が掛かり、その分費用が高くなります。