くらし情報『カイメン中の共生微生物の生産能力には非常に可能性がある - 東大など』

カイメン中の共生微生物の生産能力には非常に可能性がある - 東大など

この結果から、共生微生物Entotheonellaがオンナミドおよびポリセオナミドの生産者であることが示唆された。

続いて、Entotheonellaを含む画分からゲノムDNAを調整し、次世代シーケンサーによりDNA配列を解析した結果、この画分には2種類のEntotheonellaが存在し、いずれも9Mbを超える原核生物で最大のゲノムを持っていることが判明。また、ゲノム中には前述のオンナミドおよびポリセオナミドの生合成遺伝子だけでなく、31種類の化合物の生合成遺伝子クラスターが存在していた。

なお、T.swinhoeiから過去に単離されたペプチドおよびポリケチド化合物の内、1種類の化合物を除くすべてがEntotheonellaによって生産されていたことは驚くべきことであり、さらには未だに発見されていないペプチドの生合成遺伝子が数多く存在していることも驚異的だという。また、今回ゲノム解読された2種のEntotheonellaが生産している化合物に重複がないことから、Entotheonellaが生産する化合物の多様性とその化合物生産能の高さが伺えるとする。

共生微生物Entotheonellaはこれまでの研究で、Theonella属カイメンおよびDiscodermia属カイメンに存在することがわかっている。

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