くらし情報『JAXAの「火星の衛星からのサンプル・リターン」計画とは (1) のぞみを継ぐもの』

2015年6月19日 13:16

JAXAの「火星の衛星からのサンプル・リターン」計画とは (1) のぞみを継ぐもの

について報告を行った。火星の周囲を回る衛星から、砂や岩などの試料を地球に持ち帰ること(これをサンプル・リターンという)を目指した、きわめて野心的な計画だ。

現在、日本の宇宙開発は、内閣府の中に設置された、宇宙戦略室と宇宙政策委員会というところが取り仕切っている。宇宙戦略室がJAXAや各省庁の宇宙関係事業の司令塔的存在となっており、宇宙政策委員会はそれらの計画を審議し、意見する立場にある。たとえばJAXAが新しいロケットや探査機を造ろうとした場合、ここの審査や議論を経なければならない。今回、宇宙政策委員会という場所で火星衛星探査が報告されたのはそうした背景があるためだ。

注意しないといけないのは、現時点ではISASで検討が行われているという段階であり、まだ正式なプロジェクトとして決まったわけではないということだ。発表の中では、今年5月にISAS内に「火星衛星探査検討チーム」が立ち上げられたことも明らかにされているが、これから検討が進められる中で白紙に戻される可能性や、他の計画が優先される可能性は残っている。
ただ、今回の会合の議事録を読む限り、委員からは好意的な意見が多く、予算や技術的な障壁などが立ちふさがらない限りは、このまま進められることになるだろう。

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