くらし情報『JAXAの「火星の衛星からのサンプル・リターン」計画とは (1) のぞみを継ぐもの』

2015年6月19日 13:16

JAXAの「火星の衛星からのサンプル・リターン」計画とは (1) のぞみを継ぐもの

サンプルは火星形成時に原始太陽系円盤からもたらされた材料物質である。その供給過程を解読し、それによって形作られる原始火星表層環境を制約する。これは同時に、熱変性を受けていない始原的小惑星サンプルを入手することであり、その側面からも大目標に貢献する。
B)サンプルは、原始火星に小天体が衝突したイヴェントを物語る物質である。その分析から、火星形成において大事件であった巨大衝突過程を解明する。月の科学とのシナジーが期待される。
・火星圏環境史を解読する:火星衛星には、衝突現象に伴い火星表層から飛来する物質や火星から流出する大気粒子が、長期間にわたって蓄積されている。それら火星物質をサンプル中に見出して分析することで、火星表層環境の進化を読み解く。

・火星大気・地表を大域的に観測する:火星衛星周回軌道は、火星の赤道面の高高度にあって、火星全体を俯瞰する視座も提供する。その視座から火星の日変化・季節変動を大域的に観測する。

また、将来的に火星が「国際宇宙探査」の対象となった場合は、その活動の一部と位置づけることも可能であろうと述べられている。

そして技術的にも、現在日本が持つ技術と、近い将来に獲得できるであろう技術を使うことで実現可能であるとされている。

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