くらし情報『JAXAの「火星の衛星からのサンプル・リターン」計画とは (1) のぞみを継ぐもの』

2015年6月19日 13:16

JAXAの「火星の衛星からのサンプル・リターン」計画とは (1) のぞみを継ぐもの

○目的地は火星の衛星

もしこの計画が実現されれば、「のぞみ」に次ぐ、日本で2機目となる火星探査機となる。ただ、今回の計画は火星に行くわけではなく、その周囲を回る「フォボス」、もしくは「ダイモス」という衛星が目的地として設定されている。

フォボスとダイモスは共に1877年に発見された火星の衛星だ。火星の衛星はこの2つしかない。フォボスのほうがダイモスより大きく、また軌道もフォボスのほうがダイモスより内側の軌道を回っている。共にどこかから飛んできた小惑星が火星の重力に捕らえられて衛星になったと考えられているが、まだ結論は出ていない。

フォボスもダイモスも、これまで地上の望遠鏡や、接近した探査機による観測が行われたのみで、探査機が着陸して直接探査したことはない。たとえば1988年に、ソヴィエト連邦が、フォボスの探査を目指した「フォーバス1」と「フォーバス2」という2機の探査機を打ち上げている(フォーバスとはフォボスのロシア語読み)。
フォボスの地表に降りられる小型の着陸機も搭載されていたが、フォーバス1は航行中に、またフォーバス2はフォボス接近時に故障し、失敗に終わっている。

また2011年には、ロシアがフォボスからのサンプル・リターンを狙った「フォーバス・グルーント」

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