2015年6月22日 11:23
シリコンバレー101 (619) 次期iOS版Safariのコンテンツ・ブロックの狙いはWeb広告つぶしではない
WWDCの終盤頃、次期iOS「iOS 9」のブラウザ「Safari」に広告非表示機能が実装されると報じられて、大きな話題になった。「無料広告モデルつぶしか?」というような書き方の報道もあり、気になってWWDCのセッション「Safari Extensibility: Content Blocking and Shared Links」を見てみた。
確かに、広告ブロックを可能にする機能であるものの、広告ブロックのための機能と見なすのはちょっと違うと感じた。インパクトのある機能追加であることに変わりはないが、モバイルWebの利用体験をもっと根元から変えようとする取り組みの一環という印象を受けた。
コンテンツブロッキングは、Cookieや画像、リソース、ポップアップなどのコンテンツをブロックする拡張機能を開発者が作成できるようにするAPIである。Safariに広告ブロック機能が装備されるようになると受け止めた人も少なくなかったが、サードパーティが提供して初めて広告ブロック機能が実現する。
とはいえ、広告ブロックツールが登場するのは確定的で、だからこそ「広告ブロック実装」というように報じられたのだろう。