2015年6月25日 10:00
2030年に向けた国内大学のパラダイムシフト (2) 国内大学の逆襲 - 2030年の大学
一方、従来は自学で提供していたリベラルアーツ的な教育は、上位大学から先端技術を駆使してクラウド的に提供される。また、卒業などの各種認定においても、汎用的なスキル証明というこれまでの位置づけが崩れ、より細分化された領域・レベルに対して単位や修了を認定するかたちに転換していく。
○2. 対象マーケットの転換
グローバル化・少子化の煽りを受け、国内の18歳人口を対象とした学生獲得競争が崩壊する。
学生獲得競争は社会人や企業研修にまで広がりを見せるとともに、その範囲も東南アジアやBRICS (ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)などの諸外国にまで拡大し、Inboundでのグローバル化が進展する。
○3. 提供場所の転換
昨今の急速なデジタル化を背景に、従来のキャンパスに軸を置いた教育スタイルから、大部分の教育の場をインターネットに転換していく大学も増加する。デジタルを活用した授業スタイルとはVirtual Class Roomを指しており、これまでの片方向でコンテンツを提供するeLearningとは一線を画し、教員や他の履修学生と双方向でコミュニケーションを行え、自身の環境があたかも教室にいるような錯覚に陥る環境になる。