2015年6月25日 11:30
味の素研究者が生んだ『九州力作野菜』プロジェクト -事業にイノベーションをもたらす、技術者ならではの視点
今通っている一橋ICSで習ったのですが、「モノかサービスか」ではなく、「モノもサービスも」一緒に販売するという「サービスマネジメント」という考えです。だから事業開発へ行く決心がついたんです」(高橋氏)
作物の味や成分についての分析結果をデータ化して、販売促進やネットワークづくりに役立てるというアイディアも、こうした考えから出てきたものだ。高橋氏の起こしたイノベーションは、技術者ならではの危機感と、並々ならぬ行動力から生まれたと言える。 高橋氏は最後 に「技術者に戻るのではなく、技術を活かすような仕事ができるようになりたいですね」と、今後の目標を語ってくれた。同Cafeが7月に行うシンポジウムでは、「現在の延長線を追求するだけでは、イノベーションは生まれない」という前提のもと、「では何 を、誰とつくればいいか」に焦点を絞ったものになる予定だが、高橋氏の実例もその好例の一つとなるだろう。当日は高橋氏自身の口から イノベーションの詳細や、本稿では触れなかった興味深い話も聞けるはずだ。 現在企業内で技術開発、事業開発のどちらに携わっている方 にも、参考になるに違いない。
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