2015年6月29日 10:18
クラウド会計のfreeeが"会社設立"のサポートをするワケ
しかしながら、新しい企業が生まれ、「新しい産業を立ち上げよう」という気概がある人物が簡単に起業できる環境があれば、それだけ国の経済に寄与するし、産業構造の変化にも柔軟に対応できる土壌が生まれる。
佐々木氏はそこで「ビジネスのしやすさ」と「ビジネスのはじめやすさ」の世界ランキング(世界銀行調査)を持ち出す。これによると、日本はビジネスのしやすさで29位とまずまずの順位である一方、ビジネスのはじめやすさでは83位とかなり低い順位になっている。実は、ビジネスのはじめやすさで言えばアメリカも46位とそこまで高くない。ビジネスのしやすさが7位であることから、高い開業率につながっている面はあるものの、開業率向上に向けては、最低限でもアメリカ水準の"はじめやすさ"が求められていることが、この調査から見えてくる。
そこでfreeeは、佐々木氏の経験や社内での議論の中から自然発生的にこのプロジェクトを立ち上げ、"クラウド完結型社会"という構想のもとにプロダクト化にこぎつけた。佐々木氏が「このプロダクトで収益を得ようとは考えていない」と話すように、基本的にすべてが無料で使える。むしろ、起業する障壁を低くし、SOHO/SMB、中小企業のバックオフィスをすべてクラウドで利用できるfreeeの強みへの動線としての存在が、この「会社設立freee」