女の節目~人生の選択 (19) vol.19 「今」
今は、ちょうど大学から入学許可書が発行されて、申請したビザが下りるのを待っているところである。もう飛行機のチケットを取ってしまったのに、なかなか書類の手続きが前に進まず、気が逸っている。大きな家具はすでに船便で送ってしまったので、部屋の中はがらんとしている。耳栓と参考書は持っていくが、敷き布団とマットは使い捨てていく。スケジュール帳もがらんとしていて、今月までの予定はすべて日本語でびっしり記されているのに、来月からの予定は母語に翻訳されぬまま書きなぐってあり、ほとんど埋まっていない。花火とビアガーデン、この夏は行けないかもしれない。
渡航先でもろもろの手続きが終わり、住まいと身分が定まるまでは、仕事の予定さえ立てることができない。「女の節目」の連載も、しばしお休みをいただくことになる。
「今」の状態が落ち着いたら再開して、ここから先は、私たちを待ち受ける「まだ見ぬ」人生の節目について、考えていきたい。過去を振り返るターンから、未来へ想いを馳せるターンへ。「あなたはどちらを選択した?」ではなく、「将来はどちらを選択すると思う?」に答える、「今」の一歩先へ。
<今回の住まい<
人生経験値という意味で、私に圧倒的に足りていないのは「住まい」