2015年7月7日 13:53
ベルギーimecが次世代半導体デバイス・プロセスの方向を開示
さらに解像度を改善するにはN.A,(開口数)を大きくする必要があろう。これらの露光手段はきわめて高価であるので、それを補うためにDirected Self Assembly(DSA:誘導自己組織化)が近年急浮上してきた。光を用いずに高分子材料固有の性質を利用して、パターニングする手法で、大いに期待がかけられている。
●MOSFETの微細化における最大の問題とは
次は、デバイス構造を従来のプレーナ―(平面)構造から3次元(立体)構造に変更することによってデバイス性能を向上させる方法である。MOSFET微細化を達成する上で一番大きな問題点は、いかにしてMOSFETスイッチオフ時のソース・ドレイン間の漏れ電流を抑制するかにある。Intelが世界で初めて22nmからMPU製品に導入したFinFET構造はゲートが上部と左右の3面からチャネルを取り囲んでいるので、ゲートの支配力が増して、リークを強力に制御できる。TSMCやSamsungはあとを追って16/14nmからFinFETを採用している。FinFETでは3面にゲートがあるのでIntelはTri-gateと呼んでいる。
FinFETの性能をさらに上げるには、フィン幅を狭めると共にフィンの高さをさらに高めればよい(いわゆる「トールフィン(tall fin)」)