くらし情報『磁気圏観測衛星「あけぼの」 - オーロラとヴァン・アレン帯を見つめ続けた26年』

磁気圏観測衛星「あけぼの」 - オーロラとヴァン・アレン帯を見つめ続けた26年

ちょうど地球を斜めに回り、上からと下からの両方から観測できるような軌道になっている。

当初、目標寿命は1年間とされたが、最終的に2015年4月23日までの、26年2か月間という非常に長い期間にわたって運用が続けられた。磁気圏観測衛星としては世界最寿命で、海外を見渡してもそこまで生き延びた衛星はないという。

その運用の中で、「あけぼの」はオーロラ電子や、その生成機構に関連する長期間にわたるデータを取得し続けた。この長期間というのが重要で、季節の変動や太陽活動、地球磁気活動の変化によって、何がどのように影響を与え、また与えられているのかということをつぶさに観測することができ、統計的に分析することが可能となった。

たとえば「あけぼの」は、オーロラは冬半球ほど強い、ということを発見した。冬半球というのは南北半球のうち季節が冬の部分で、当然その反対は夏半球となる。たとえば日本は12月ごろが冬半球にあたるが、オーストラリアなどは12月は夏だから、夏半球となる。
「あけぼの」の観測は、冬半球の上空にオーロラ電子が多く存在していることを示した。

また、オーロラ電子が生み出される電場は、夏半球ほど地球から遠く、冬半球ほど地球に近付くということも発見した。

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