くらし情報『磁気圏観測衛星「あけぼの」 - オーロラとヴァン・アレン帯を見つめ続けた26年』

2015年7月7日 14:00

磁気圏観測衛星「あけぼの」 - オーロラとヴァン・アレン帯を見つめ続けた26年

さらに、オーロラ電子の出現する頻度も、夏半球では高度による差異が少なく、一方の冬半球では、低高度ほど頻度が増大することも発見している。これらは電場から出ている電波の強弱を観測し続けることで突き止められたという。

●「あけぼの」によるヴァン・アレン帯の観測、そしてERGへ
○「あけぼの」とヴァン・アレン帯

「あけぼの」はまた、ヴァン・アレン帯の観測でも大きな成果を挙げた。

ヴァン・アレン帯というのは、地球を取り巻いている放射線帯のことで、内帯と外帯の2つのベルトから構成されている。この放射線帯は1958年に打ち上げられた米国初の人工衛星「エクスプローラー1」によって存在が発見され、その観測機器を開発したジェイムズ・ヴァン・アレン教授の名前を取って、ヴァン・アレン帯と命名された。

この発見をめぐってはこんなエピソードがある。ヴァン・アレン教授らがもともとエクスプローラー1で観測しようとしたのは、宇宙からやってくる放射線の量だった。放射線の量を測る装置は「ガイガー・カウンター」といい、数値でその量が示される。
エクスプローラー1の打ち上げ後、衛星の高度が上がるにつれて、ガイガー・カウンターの数値、つまり放射線量は徐々に上がっていった。

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