2015年7月9日 18:30
「字が汚い!」と言われないためのペン字講座 (5) 文字の目的~手書きである必要性はどこにあるか
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
署名、メモ、手紙…パソコンがどれだけ普及しても、私たちは「手書き」から逃れることは困難です。とすれば、誰もが「少しでも字をキレイに書きたい」という思いを隠し持っているのではないでしょうか?
この連載では、ペン字講師の阿久津直記さんに「そもそもキレイな字とは何か?」から、キレイな字を書くために覚えておきたいペン字スキルまでご紹介いただきます。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
前回まで、文字を書くための準備について小難しいお話をしてきました。今回は少し違った視点から、文字を書く目的を考えてみたいと思います。
○すばらしいフォントと使い分ける
一般的に、書写・ペン字を教える方のほとんどは、「字は手書きで」と言うのではないでしょうか。しかし私は、そうは考えません。私たちが日々目にするゴシック体や明朝体(新聞の活字など)は、大変読みやすいものです。
手書きの文字はそれぞれ癖があったり、また3mmほどの文字になってしまうと、完璧に書くことはまず無理でしょう。
フォントというのは、「小さい文字を読みやすく記録する」