何かと気遣いの多い同居を実際にしている世帯の実態として、ヘーベルハウス二世帯同居者のキッチンの設置数を調べたところ、息子夫婦同居の場合で81%、娘夫婦同居でも70%がキッチンを2つ設けており、水廻りなど基本的な生活を分けることで満足度が高い傾向に。お互いマイペースにくらせるような建物計画をすることが安心につながると言えるようだ。
○娘夫婦同居の不安は「マスオさんへの気遣い」
次に、娘夫婦との同居が増加している中、「母」はどのような不安を抱えているのか調べたところ、「娘夫婦同居の母娘関係は遠慮がなくなる(61%)」や、「娘夫婦同居の夫は気遣いが多くなる(62%)」といった、いわゆるマスオさん(子世帯夫=お婿さん)への気遣いなど、意外にも、実の娘との同居でもさまざまな心配があることがわかった。
一方、マスオさんの不安の1位は「1人になれない(64%)」で、「娘夫婦同居の夫は気遣いが多くなる」については、本人以上に妻や母の方が強く心配しているよう。ヘーベルハウスの娘夫婦同居者の約半数が、書斎や趣味コーナーといった子世帯の夫専用スペースを設置している。リビングはもちろん、マスオさんがくつろげるスペースを設置することが不安解消へのヒントと言えそうだ。