2015年8月3日 11:00
巨人Intelに挑め! - K5の挫折、そしてK6登場 (3) NexGen社買収
に作り替えるのにどれくらい時間がかかるだろうか?"。AtiqとVinodは顔を見合わせたが、即座に答えた、"1年あれば…"。Sandersの腹は決まった。
当時のNexGenはファブレスの小さな会社であったが、チップデザインと並行して、バグ(不具合)を割り出し、修正を同時に行うなど、デザイン手法にはいろいろ先進的な方法を取り入れており、AMDは第六世代のCPUの基本アーキテクチャを手に入れるだけでなく、その後のK7などの設計にも利する新たなデザイン手法も手に入れられるという利点もあった。
○CEO、Jerry Sandersの起死回生のプラン
話を1995年のハワイでのAMD Sales Conferenceに戻そう。このシリーズの冒頭述べたように、1995年夏のSales Conferenceで世界中から集結した600人のAMD営業、マーケティング、技術サポートの精鋭たちを前にして、SandersはK5の優位性を力説していた、しかし、同時にJerryの頭の中で実際に考えていたのはK6だったのだ。AMDのNexGen買収の手続きは最終段階に入っていたが、何しろ買収額が大きいので大株主たちの承認が必要だった。