2015年8月21日 13:10
標的型メールによる「気づけない攻撃」が増加 - トレンドマイクロ2015年第2四半期セキュリティラウンドアップ
ランサムウェアの多くは、回復するためにと称し、金銭(身代金)などを要求するものが多い。最近、急増しているのが、Cryptoランサムウェアである。これは、PC内のデータやファイルを暗号化し、元に戻すために身代金を要求するものである。もともと英語圏で、被害が発生していた。しかし、明らかに日本を攻撃対象としたランサムウェアも登場している(図5)。
感染した環境が日本語だと、図5のように日本語で要求メッセージが表示される。これを見ると、かなりこなれた日本語となっている。かつては自動翻訳などにより、不自然な日本語が多かった。
このあたりも、明確に日本を攻撃対象としていることがうかがえる。さて、Cryptoランサムウェアの暗号化であるが、かなり強力であり、自力で元に戻すことは不可能に近い(この点もやっかいなポイントである)。
そのランサムウェアが、個人ではなく法人を攻撃目標としている。図6は、法人からの調査検体におけるランサムウェアの数推移である。前年同期比4.2倍となっている。トレンドマイクロのサポートセンターに寄せられた日本国内の法人ユーザーからのランサムウェアの問い合わせ数の推移が図7である。