くらし情報『新型基幹ロケット「H3」の挑戦 (5) その進化は見た目以上―第2段機体と固体ロケット・ブースター』

2015年8月24日 13:26

新型基幹ロケット「H3」の挑戦 (5) その進化は見た目以上―第2段機体と固体ロケット・ブースター

これにより、たとえばアリアン5
で打ち上げることを想定して造られた衛星を、H-IIAで打ち上げることができるようになり、衛星の運用者にとって選択肢に入りやすくなるなど、H-IIAの国際競争力が強化される。

実は、もともとLE-5BやLE-5B-2は、それが可能なだけの性能を持っていた。しかし、タンクや配管、バッテリーなど、機体側の制約によって、その能力のすべてを発揮することができず、これまでは宝の持ち腐れ状態となっていた。

高度化の開発は2011年度から行われており、これまでに地上での試験だけではなく、実際の打ち上げの中でも試験や実証が行われている。たとえば2014年の小惑星探査機「はやぶさ2」の打ち上げでは、その技術の一部が先行的に使われている。高度化された第2段が本格的に投入されるのは、今年の秋ごろに打ち上げが予定されている、H-IIAロケット29号機からとなる。

これらの開発で培われた技術はH3にも投じられることになっており、つまりH3もまた、世界標準とほぼ同じ条件で衛星を打ち上げられるということになる。

振動環境も低減

また「三菱重工技報 Vol.51 No.4 (2014)」

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