くらし情報『東京都・麻布で前衛美術家集団「九州派」主要画家、菊畑氏の新作を含む展示』

2015年8月26日 08:00

東京都・麻布で前衛美術家集団「九州派」主要画家、菊畑氏の新作を含む展示

しかし、そうして戦争と人間と芸術という太いテーマを貫徹してきた菊畑氏だが、敗戦後70年の時を経てその呪縛から解き放たれ、「人間にとって、美とは芸術とか何物であるのか?あるべきなのか?」への自問自答を経た解答として同展での新作が発表されるということだ。

3年の歳月が制作に費やされたという同作品について、菊畑氏は次のように語る。「僕も年をとってから、喧嘩ごしの絵はもういいや、と思うようになってね。それよりも、もっとも弱い中に、ふくよかな人間の気持ちがあふれるような、優しさの極致みたいな世界を作りだそうと。でもね、難しいんですよ、ものすごく。難しいから、現代美術ではみんな避けて通ってきた。そんな、崇高で気品のある、夢をみるような、堂々たる叙情。タイトルも童謡のような《春の唄》にして。
僕の最後の大作です。音楽で言ったら、エンディングの第四楽章の最後のあたりかな。」

なお、菊畑氏は青年期より福岡のデパートで絵皿や似顔絵を描きつつ、夜は共同アトリエで制作し絵画を独学。57年に福岡市で結成された前衛美術家集団「九州派」の主要メンバーであり、後に反芸術運動を代表する作家となった。61年には「現代美術の実験展」

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