くらし情報『航空会社のつくりかた (2) 初期資金は60億円……新興エアラインへの強烈な逆風』

2015年8月27日 10:30

航空会社のつくりかた (2) 初期資金は60億円……新興エアラインへの強烈な逆風

航空会社のつくりかた (2) 初期資金は60億円……新興エアラインへの強烈な逆風
堀高明代表取締役社長とともにスターフライヤーを立ち上げたひとりとして、スターフライヤー創業の歴史をここに記していこうと思う。前回、2003年12月に「株式会社スターフライヤー」の立ち上げを社会に宣言するまでの話に触れた。そしてここから、長く苦しい資金集めがスタートする。

○資金集めの理想と現実

航空事業をはじめるにあたって必要な初期資金は60億円とした。先発他社の事例を横目に事業計画を組み、開業までに行うべきことを網羅した数字でもあり、事業免許を当局から出してもらう上でも、出資者側が不安を持たずに意思決定できる上でも必要なレベルだと考えたのだった。最初の企画書では30億円を出資で残り半分を間接金融でまかなうとしていたのだが、これは早い内に無理と判明する。

市役所のアレンジで都銀や地元地銀と話をしてみると、各行は異口同音に「資産の裏付けのないプロジェクトファイアンスをベンチャーに対して行うことは不可能」との返事。それならば、ということで航空会社時代の知己を通じ政府系の銀行とも話をしたが、なんと都銀・地銀以上に保守的で、リスクをカバーする担保や補償を厳しく求めてくる。


たった1回の面談でこれでは融資を受けるのは絶望的なことが分かり、困り果てると同時に、「政府系銀行の仕事って何なんだろう。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.