くらし情報『航空会社のつくりかた (2) 初期資金は60億円……新興エアラインへの強烈な逆風』

2015年8月27日 10:30

航空会社のつくりかた (2) 初期資金は60億円……新興エアラインへの強烈な逆風

また、現実の整備・運航体制を築く上で、当局に納得してもらうためどうしても大手の支援を仰ぐことになる。この委託費がかなり高額な価格になるため事業費が肥大化し、赤字体質になっていくのだ。

「我々は航空のプロでありこういう轍(てつ)は踏まない」と宣言し、「単一路線で24時間運航」「革張りでゆったりした座席間隔」「大手より割安な運賃」という差別化要素を加え、何とか20ページの事業計画書が出来上がった。

○地元企業の暖かさとは真逆の機関投資家

地元への出資要請は、北九州市役所の片山憲一室長率いる企画政策室が我々の立ち上げを全面的に支援してくれた。まず市役所が連絡して玄関を開けてくれて、そこに我々が乗り込むという二人三脚方式をとったのでスムーズに面会ができ、これは本当にありがたかった。純粋な投資という側面以上に地元振興に協力するという大義があったためか、各社は暖かい気持ちで話を聞いてくれ、要請が空振りに終わるのは訪問企業の半分以下だったと記憶している。他方、首都圏での機関投資家への説明は全く様相が違った。はなから我々に懐疑的なスタンスで、事業計画がどうと言うよりも「事業がうまくいかなかった時に誰かが救ってくれるのか」

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