菅田将暉、映画に挑むときの意識は「残そう」ドラマや舞台ともまた違った感覚に
——ゴウという役を演じる上で特にこだわったことはありましたか?
まずは、”助監督然”とするところからでした。僕ら俳優が1番接する人だし、僕も撮影現場に入るときに「誰が助監督なんだろう」というのは、実は1番気になります。時には指名させてもらうこともあるくらいで、下手したら監督以上に密にやりとりをする人なんです。今回は山田監督とも助監督という存在について話したり、カチンコの鳴らし方にもこだわったりしました。当時はフィルムで撮影をしていたから、できるだけ早く鳴らさないと「フィルムがもったいない」と怒られていたという話も聞きました。
その上で、1番こだわったのは時代の空気感に気をつけること、かな。監督が小津安二郎作品などの資料をいっぱいくれたので、改めて『東京物語』を見たり、当時の写真を見たりして撮影現場に入っていました。
○■ドラマや舞台、映画との違いは?
——松竹映画100周年記念作品で、『キネマの神様』というタイトルですが、菅田さんはドラマも舞台も映画も出演されている中で、映画ならではの表現としての面白さについて、どういうところで感じていますか?
映画は、ちょっと“刹那的”という感覚があります。