2015年9月4日 10:00
攻撃者の次の手は"不正広告" - 調査から逃れやすい正規サイトでも感染狙う
トレンドマイクロは9月2日、日本における不正広告による被害に関する調査を報告した。これによると、Web経由の攻撃ではエクスプロイトキットを設置した脆弱性攻撃サイトへの誘導が主要な攻撃手法となっているという。攻撃者は、利用者が攻撃サイトにリダイレクトする仕掛けを改竄サイトなどに設置し、利用者が気づかないうちに誘導を行っている。
日本国内でも、オンライン銀行詐欺ツールやランサムウェアなど多くの不正プログラム被害が確認されており、こうした脆弱性攻撃サイトへの誘導経路のうち、34%が不正広告だという。
不正広告の攻撃には大きく分けて2種類ある。1つは正規の広告が侵害され不正コンテンツが含まれてしまう場合、もう1つは攻撃者自らが広告料を払い不正コンテンツを含んだ広告を出稿する場合だ。いずれにせよ、インターネット利用者が Webサイト上で目にする広告が脅威への誘導経路となる。
今回のトレンドマイクロの調査では、海外の4つのホスティング業者が管理する6つのドメインにホストされた複数の広告コンテンツが、脆弱性攻撃サイトへの誘導経路となっていたことを確認した。
一般の正規サイトの改竄では、攻撃の影響範囲は直接アクセスした訪問者のみだ。