2015年10月1日 12:54
世界に追いつけるか 「高度化」H-IIAロケット、ここに誕生す (2) 大荷物を部屋の中まで運び入れてくれるようなロケットに
の着陸場所として使おうとしたのである。2000年には島の南半分を借りる契約が交わされ、波止場の新設、道路や空港の補修工事がおこなわれた。しかし、その後HOPE-Xが計画中止になったことで、現在では土地貸借契約も解消されている。
もし、クリスマス島にロケットの打ち上げ場所を新たに建設するとなると、たとえば日本で製造したロケットを運ぶのにお金がかかり、かといって現地に工場を造るのも大変である。作業員の移動や滞在にもコストがかかる。それに見合うだけの需要があれば良いが、当時も今も見込めないため、実現には至っていない。
またジニートのように船から打ち上げるとなると、たとえば推進剤の貯蔵、運搬をどうするかといった問題や、ロケットや衛星に問題が起きたときに対処できる範囲が小さくなり、事と次第によっては港に逆戻りしなければならなくなる。また塩害への対策なども必要になり、運用が難しくなるという問題がある。
両案とも、日本がやるのは不可能というわけではないが、今のところは実現性に乏しい。
スーパーシンクロナス・トランスファー軌道
2つ目は「もっと地球から遠く離れる軌道に衛星を乗せる」ということである。