くらし情報『「RoBoHoN」にシャープが賭ける理由 - 西田宗千佳の家電ニュース「四景八景」』

「RoBoHoN」にシャープが賭ける理由 - 西田宗千佳の家電ニュース「四景八景」

ではない。むしろ彼の開発するロボットは、大企業や研究機関がつくるものに比べ、ずっとシンプルだ。だが、技術的に高度なロボットより、「リアル」な部分が評価されている。外観や動作、仕草などのコンセプトをトータルで作る能力に長けており、結果として良いロボットになる。

実は、ココロエンジンのようなAIも似たところがある。

AIとはいえ、人間の感情や反応を完璧に再現することは、現状不可能である。データベースに合わせた反応を積み重ね、人間の側には「リアリティがあるように思える」「かわいいと思える」演出を積み重ねるしかない。別の言い方をすれば、家電におけるAIの価値は「賢く働く」ことだけではなく、「人からシンパシーを感じてもらえるように演出する」ことも重要になるわけだ。


ココロエンジンでソフト的な演出に長けたシャープと、ロボットという物理的に動く機器での演出とコンセプトワークに長けた高橋氏のコンビによって、小さなロボットが「通信機能を持つ人のコンパニオン」になるよう、開発されていくのである。試行錯誤が必要なものであり、一朝一夕な開発は困難だ。こうした部分でシャープは先行を狙う。高橋氏も「他社に5年は先行しているのでは」

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