くらし情報『不明だったほ乳類の発情などを促すフェロモンをオスヤギから検出 - 東大』

2014年3月4日 10:22

不明だったほ乳類の発情などを促すフェロモンをオスヤギから検出 - 東大

そして分析したところ、特徴的な化合物として「エチル基側鎖」のついた「アルデヒド」や「ケトン」が検出されたというわけだ。なお、これらの物質は精巣除去により「テストステロン」が産生されない去勢オスヤギからは検出されなかったという。

ちなみにオス効果では、メスがオスの匂いを嗅いだ時に、生殖機能の最上位中枢である「視床下部」(視床下部間脳の一部であり、交感神経・副交感神経機能および内分泌機能を統括的に調節する脳領域)より放出される「性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH:Gonadotropin Releasing Hormone)」のパルス状分泌が促進されることが示唆されていた。

なお、GnRHはすべての脊椎動物において生殖活動を制御する重要な神経ホルモンで、ほ乳類ではパルス状に視床下部から下垂体へと神経分泌され、このパルス状のリズムを駆動する脳領域が「GnRHパルスジェネレーター」と呼ばれている。研究チームはこの脳領域の神経活動を電気生理学的に記録することで、GnRHパルスジェネレーターの活動をリアルタイムで観測するシステムを構築し、メスヤギに嗅がせた物質のフェロモン活性を判定するバイオアッセイに適用したというわけだ

こうした特徴的な化合物を人工的に合成し、前述したバイオアッセイにより活性のある成分を絞り込んでいったところ、最終的に4-エチルオクタナールという化合物に活性が確認された。

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