2015年12月1日 09:00
機械の目が見たセカイ -コンピュータビジョンがつくるミライ (4) ハードウェアの基礎知識
とクリアー(C)を組み合わせたフィルタ(RCCC、RCC)を採用しています。潤沢な資金が用意できる場合は、特注のフィルタを組み込んだ撮像素子を、撮像素子メーカーに作ってもらうこともできるでしょう。
また、カラー情報が一切必要なくモノクロで良いのであれば、モノクロの撮像素子を選択することをお勧めします。カラーフィルタは抽出したい色の周波数帯以外の光をカットしてしまいます。つまり、カラーフィルタにより撮像素子に届く光量が減ってしまいます。モノクロ撮像素子は、カラーフィルタによる光の減衰が無いため、暗い環境でノイズの小さい画像を撮ることができます。
3板式
ベイヤーパターンでは、赤、青、緑を交互に各ピクセル上に配置するため、デモザイキング処理が必要でした。デモザイキング処理は、近傍の画素の情報を用いて補間演算が必要です。
この「補間演算」が原因で、画像にボケが発生してしまいます。
この問題を解決するのが3板式です。名前のとおり、撮像素子を3枚用います。プリズムで色を三原色(RGB)に分解し、それぞれの色を各撮像素子で撮像します。この方式では、よりリアルで高精細な画像を撮影することができますが、サイズが大きく、高価であることから放送局向けなどのプロ用機材に限られています。