2015年12月2日 08:30
シリコンバレー101 (639) テーブルトップタブレット「iPad Pro」、おすすめできる人・できない人
iPadは手に持ってパーソナルに楽しむのに最適なサイズであり、実際それからどんどん薄型・軽量に進化していった。同時に"テーブルトップでタブレット"は、大きく開花することなく今に至る。
文庫本とハードカバーと雑誌、メモ帳とノートとスケッチブック、紙にも色々あり、私たちは当たり前のように色んなサイズの紙を使い分けている。タブレットも一枚ですべてではなく、目的に応じてサイズを使い分けるのは自然な流れだと思う。
ただ、一般の人たちがスマートフォンを含め、複数のタブレットを所有するようになるかというと疑問符が付く。11インチ以上だとPCも存在する。そうした中で、テーブルトップタブレットの市場を作るのは、Appleといえども容易なことではない。開拓中のエンタープライズ市場を含めて勝算を計算しているのかもしれないが、タブレットを細分化することで、一つのセグメントのユーザーが限られ、アプリ開発者やサービス提供者が消極的になり、市場がなかなか活性化しないという悪循環に陥る可能性も否めない。
ただ、テーブルトップタブレットの可能性を否定していまうのも早計である。たとえば、幼児向けのタブレットの世界では、すでにテーブルトップコンピューティングが独自に進化している。