くらし情報『カタール航空の関空撤退に見る中東エアラインの戦略--首都圏空港問題の実態』

2015年12月8日 10:30

カタール航空の関空撤退に見る中東エアラインの戦略--首都圏空港問題の実態

カタール航空の関空撤退に見る中東エアラインの戦略--首都圏空港問題の実態
●中東3社が深夜便を理想とする「中東マーケット」の構造
中東の"昇り龍エアライン"のひとつ、カタール航空が2016年3月で関空=ドーハ線を運休することを発表した。これだけ見ると単なる一路線の休廃止にすぎないように思えるが、背景には中東エアラインに課された政府間の取り決めや、中東エアラインの事業モデルの特質がある。

○中東マーケットは「乗継市場」

関空線はカタール航空初となる日本路線で、2005年3月31日に就航した。その後、2010年4月に成田線、2014年6月には羽田線を就航。しかし、関空線は2016年1月12日より週5便に減便を経て3月31日に運休となる。なお、成田・羽田線は現状通り毎日運航を続ける。

カタール航空に関しては2015年始めに、日本路線を撤退するとの情報が駆け巡った。業界では全面撤退はあり得ないとの見方が大勢であったし、ガセネタとする論調もあった。
しかし、中東諸国の"ガルフ航空群"を見てみると、カタール航空が関西マーケットで苦戦していたことも事実であり、最後発のエティハド航空が中部空港で苦戦しているのも同様である。

カタール航空は「商業上の理由」で関空線を休止するに至ったわけだが、これを読み解くにはまず、中東マーケットの特殊な事情を理解する必要がある。

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