えら張り顔の原因はほおづえ? - 医師が解説する日常のNG行為と解消方法
自分の顔に対して、多くの人が大なり小なりコンプレックスを抱えているのではないだろうか。顔の形に悩みを抱えている場合、整形外科に診察をお願いすることになると考えている人もいるかもしれない。だが、実は「えら張り」のようなフェイスラインにまつわる悩みは歯科でも解決できるのだ。
今回は、M.I.H.O.矯正歯科クリニック院長の今村美穂医師に、えら張り顔の原因とその治療法について伺った。
○食いしばりと歯ぎしりが元凶
今村医師は、歯科の見地からすれば、えら張り顔を招く原因として顎関節(がくかんせつ)症があると話す。顎関節症とは、物をかんだり口を開け閉めしたりする際、あごを動かす咀嚼(そしゃく)筋に痛みや雑音がある疾病だ。
「顎関節症の人は、日ごろから歯を食いしばっていることが多いです。食いしばりのように歯がすり減るような負荷が歯にかかっていると、咀嚼筋の一つである咬筋(こうきん)や他の咀嚼筋がかなり緊張を強いられる時間が長くなります。
すると顔の鼻から下部分が下がり、横に膨らんでいきます。結果として、口周りの筋肉が発達して口が開けにくくなる『開口障害』や、えらの張るような顔貌になってしまいます」。