えら張り顔の原因はほおづえ? - 医師が解説する日常のNG行為と解消方法
今村医師は、意外と多いケースとして「睡眠中の歯ぎしり」による食いしばりがあると話す。そこには、毎日の食事での咀嚼が密接に関わってくる。
私たちは咀嚼を通じて「かみたい欲求」を日々、満たしている。ただ、近年はやわらかい加工食品が多くなり、1回の食事での咀嚼回数が極端に減った。今村医師によると、あわやひえなどの雑穀を主食としていた時代は、1回の食事で平均3,000~4,000回の咀嚼を行っていたが、現在はラーメンやカレーなどを食べると100~200回の咀嚼で終わってしまうという。その咀嚼への無意識の欲求が睡眠時の歯ぎしりとなって現れ、えら張り顔につながるというのだ。
○うつぶせ寝やほおづえもNG
さらに、日常のちょっとした習慣も顎関節症を招く恐れがあるという。その一つが「うつぶせ寝」だ。
大人の頭の重さは平均で体重の10%(4~7kg)あるが、うつぶせ寝だとその重量が負荷となってあごにかかる。すると歯のかみ合わせが悪くなり、あごもゆがんでしまうため必ずあおむけで寝るようにしよう。また、「ほおづえ」「片方だけの手に偏った爪かみ」もNGだ。○生活習慣改善でダメならボトックスという選択肢も
では、食いしばりや歯ぎしりをやめるためにはどうしたらよいのだろうか。