東北大、小胞「メラノソーム」上にタンパク質送り届けられる新技術を開発
が融合されている。例えば、画像5の「Rab5A」や画像6~7の「Rab27A(Q78L)」など、任意のタンパク質をMSTとmStrの間に挟んでメラノサイトに発現させると、メラノソーム上に局在する仕組みである。
画像3は、MSTタグのメラノソーム局在化の顕微鏡写真だ。mStrのみをメラノサイトに発現させても、メラノソーム上には局在しないが(上段)、Mreg分子とmStrを融合させた「Mreg-mStr」はメラノソーム上に局在し、微小管逆行性輸送を促進することによりメラノソームの核周辺での凝集を引き起こす(中段)。
一方、MSTタグのみを融合させたMST-mStrはメラノソーム上に局在してもメラノソームの凝集を誘導しない。挿入図は四角の部分の拡大図を示し、右列の重ね合わせの図ではメラノソームが緑色の疑似カラーで示されている。点線はメラノソームの凝集を起こした細胞の縁の部分を示したものだ。
そして画像4が、Mreg-mStrおよびMST-mStrを発現するメラノサイトにおけるメラノソームの凝集率を示したグラフ。
Mreg-mStrを発現する細胞では頻繁にメラノソームの核周辺での凝集が観察されたが、MST-mStrではメラノソームの分布にはまったく影響が認められなかったという。