くらし情報『はじめての無線組み込み機器設計 (6) スペアナの種類と測定の基礎 その(1)』

2015年12月24日 08:00

はじめての無線組み込み機器設計 (6) スペアナの種類と測定の基礎 その(1)

この電圧値の最大/最小の比率は100,000倍=100dB(デシベル)です。電圧は20logで計算します。無線組込み機器で携帯型のものは、バッテリの消耗を減らすために送信電力制御(TPC)機能があるものもありますが、TPCは必要ないときには送信電力を極力抑え、必要な時だけ大きな電力を使うことによって電力消費をコントロールする機能です。たとえば携帯電話では80dBのダイナミックレンジでTPC制御している製品がありますので、スペアナのような測定機にはそれ以上に広いダイナミックレンジでの測定表示能力が必要になります。

(2)dBm、dBc、dBμV、dBμV/m とは?

dBはデシベルで比率(相対値)ですが、dBmのmはmW(ミリワット)のmで、0dBm=1mWなので、dBmは比率ではなく、絶対値の電力値を表します。
スペアナは50Ω系の測定機なので、オームの法則から、W=V2 ÷ R で、0dBm=1mW=224mVになります。ただし、通信関連の測定機器はすべて50Ω系とは限りません。TV放送機器の測定系は75Ω系ですし、オーディオ信号の測定機器は600Ω系なので、1mW=224mVではなくなるので注意が必要です。

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