くらし情報『はじめての無線組み込み機器設計 (6) スペアナの種類と測定の基礎 その(1)』

2015年12月24日 08:00

はじめての無線組み込み機器設計 (6) スペアナの種類と測定の基礎 その(1)

はじめての無線組み込み機器設計 (6) スペアナの種類と測定の基礎 その(1)
○1.スペアナ測定の基礎

スペアナは、AC電力を測定する高感度な測定機なので、DC電圧を加えると壊れてしまったり、冬場の人体の静電気でも壊れたりしますし、たとえAC電圧でも限度を超えた過大入力でスペアナ自身の入力回路が歪み、測定信号に実際には含まれていない周波数成分があたかもあるように表示されてしまいます。このような目的外の不要な周波数成分をスプリアスと言います。また、測定条件のRBWやVBW(ビデオ帯域幅)の設定値を変更すると測定結果の電力値が変わることもあり、何が本当の値かよくわからない、壊れやすくて面倒な測定機、というイメージを持っているエンジニアが少なからずいます。また、スペアナはデシベル表示なので苦手というエンジニアもいるようなので、ここで、スペアナの機種選定や測定作業を正しく正確に行うための最低限の基礎知識を確認しておきましょう。

(1)スペアナの表示画面

スペアナはdB(デシベル)のログ(対数)単位で測定結果を表示します。理由は、キャリア信号のような大きな信号とノイズのように微小な信号を同時に表示して測定する広いダイナミックレンジが必要だからです。一般的なスペアナの表示画面は、初期設定では縦軸が -100dBm ~0dBmの電力値を表示しますが、スペアナは50Ω系なのでこれをリニアな電圧に換算すると2.24μV ~224mVを測定表示していることになります。

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