2015年12月28日 12:19
スマートロックは日本で普及するか? その課題と未来
まずは、ホテル・旅館分野での状況について見ていきたい。
●最も有望な市場とは?
○はたしてホテル・旅館はスマートロックにとって有望な業界か?
スマートロックとの親和性が高く見えるのがホテル・旅館である。スマートロックを使えば、鍵の受け渡しが容易にでき、宿泊受付を行うフロントの人員削減へつながるだろう。
しかし、ここには意外な障壁がある。Qrioの西條晋一代表は「ホテルだとカードキーがすでに広く導入されています。フロントを通ってチェックインしないといけない以上、カードキーでもスマートロックでも利便性は変わりません。大きいホテルは自社システムがあるのであえて後付けで鍵をつける必要がないのです」とカードキーの存在を指摘する。
技術的な方法で解消できる問題ならまだしも、既存製品ですでに整ったシステムを崩して参入するのは難しい。
フォトシンスはビジネスホテルのドーミーインと実証実験を行なっているが、他の2社はホテル・旅館への参入に対して消極的だ。
○最も有望なのは不動産賃貸?
もう一方の不動産賃貸はどうだろう。実は3社とも狙っているのが、ここである。ライナフは元々不動産管理を行なっており、運用の一環として「NinjaLock」