2016年1月12日 12:00
兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃 (45) オタクがオタクであり続ける理由
今回与えられたテーマは「なんでそれに萌えるの?」と聞いてくる輩への対処法である。
正直に言うと、私にそんな事を聞いてくれる人は一人もいない。
○オタク趣味は「沼」?
そもそも、こういうことを聞いてくれる人は輩でもなんでもないし、むしろ現人神と言ってもいい。それぐらい、オタクにとっては僥倖とも言える質問だ。そんな事を聞かれた日には、やおら胸ポケットにいつも忍ばせているペイズリー柄の赤バンダナを額に締め、かけていないメガネを光らせながら「オウフwwwいわゆるストレートな質問キタコレですねwww」と、ページ数にするとこち亀全巻ぐらいの萌え語りを展開してしまうだろう。
このように、多くのオタクは自分の萌えについて語りたくてたまらないのだ。しかし、オタクが嫌われる最たる理由のひとつは「いつもは地蔵のごとく喋らず、こっちの話には乗って来ないくせに、いざ自分のフィールドに話が及ぶと一方的に喋りだす」という点にあると思う。
オタクであるかどうか以前に、人の話を聞かずに自分の喋りたいことだけ喋る人間が嫌われるのは当然のことであり、それが相手には全くわからないアニメやゲームの話だったりしたらなおさらだ。