くらし情報『航空機の技術とメカニズムの裏側 (1) 航空機の構造(1)揺れたり、反ったり、空間が空いたり』

2016年1月18日 10:07

航空機の技術とメカニズムの裏側 (1) 航空機の構造(1)揺れたり、反ったり、空間が空いたり

ボーイング747はトリプル・スロッテッド・フラップといって、降ろした下げ翼が途中で分割された三分割構造になっている。こうやって隙間を作り、そこから気流が吹き出すようにしないと、かえってフラップから空気の流れが剥離してしまい、揚力を持てなくなってしまうのだ。

それと比べると、最近の民航機はフラップの構造がシンプルになった。設計・製作・保守する立場からいうとシンプルなほうが好ましいのだが、メカマニア的見地からすると面白くない。と、この辺の話は回をあらためてきちんと書くことにして。

ともあれ、「主翼の下面にはフラップを展開する」。一方、主翼の上面にはスポイラーが展開する。こちらは前ヒンジでシンプルに開くだけでそれによって空気抵抗を増やして空力ブレーキとする。
飛行中に使用することもあれば、着陸後に使用することもある。

さて。フラップもスポイラーも主翼の後側に付くものだが、下方にフラップ、上方にスポイラーが展開すれば、その間の空間は吹き抜けになり、上から下が素通しになる。もちろん、そこを空気が通り抜けることは承知の上で、それを前提とした設計になっているから、これによって強度が落ちるとか揚力が損なわれるとかいうことはない。

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