2016年1月18日 20:04
フィリピン初の人工衛星「DIWATA-1」が公開、北大・東北大が開発に協力
なお輸送機がドラゴンとシグナスのどちらになるかは未確定。
実用性・信頼性が向上してきたこともあり、いま、超小型衛星は新興国からも大きな注目を集めている。超小型衛星のメリットは何より「安い」ことだ。一般的な大型衛星に比べ、コストは2桁ほど違うので、経済的な余裕があまり無く、いままで宇宙開発に縁がなかったような国でも、敷居が低くて利用しやすい。
超小型衛星を自国で所有しようと思った場合、手段としては、「外国から購入する」「自国で開発する」という2つの選択肢がある。手っ取り早いのは前者だが、フィリピンが選んだのは後者だ。
今回の衛星開発プロジェクトには、「教育」もセットで含まれている。フィリピンは、北海道大学(観測機器を担当)と東北大学(衛星バスを担当)に、修士学生7人と研究生2人を派遣。
両大学の指導のもと、日本国内でDIWATA-1を開発した。2機の衛星開発を通じて技術を学び、最終的には自国で衛星開発できるようになることを目指す。
当日開催された記者会見には、フィリピン側の関係者も出席。同国初の衛星開発にあたり、欧米からの提案もあったとのことだが、フィリピン科学技術省のRowena Cristina L. Guevara科学技術サービス担当事務次官によれば、日本に決めたのは、人材育成の観点を重視したからだという。