2016年1月18日 20:04
フィリピン初の人工衛星「DIWATA-1」が公開、北大・東北大が開発に協力
フィリピンは日本と同じように、台風による災害が多い。2013年には超大型台風「Haiyan」が直撃し、深刻な爪痕を残したことは記憶に新しい。Guevara事務次官は「衛星データの活用により、災害を未然に防ぐことに注力したい」と述べる。
これまでも、国際協力プロジェクト「センチネル・アジア」の枠組みの中で、衛星データを入手することはできたが、自国の衛星を持つことで、より迅速なデータ収集が可能になると期待されている。今後、フィリピンは初の宇宙機関を設立するとのことで、宇宙利用に本格的に取り組む意向だ。
●10カ国による衛星コンステレーションも視野に
○世界最多の590バンドによる衛星観測
DIWATA-1のベースとなっているのは、両大学が共同開発し、2014年5月に打ち上げた超小型衛星「雷神2」である。雷神2の設計をなるべく引き継ぎ、新規開発の部分を最小限に抑えることで、約1年という超短期開発を実現した。
観測カメラとしては、地上分解能、視野、波長の異なる4種類の装置を搭載。
これらを組み合わせることで、多様なリモートセンシングを行うことができる。
地上分解能3mの望遠鏡で地表を詳しく観測できるカメラが「HPT」