2016年2月1日 10:00
DACが語る、2016年アドテクのキーワードは「多様化するデータの統合と活用」
これが実用化されれば、テレビとオンラインを連動させたターゲティングのロジックとそれによるリーチの拡大も現実味を帯びてくるのではないでしょうか。
○データの利活用とプライバシーの課題は“表裏一体”
――ネットに繋がるシーンが増え、ユーザーとの距離も近づくと、取得できるデータも豊富になる。そうなると、やはりデータとプライバシーの問題は避けて通れないと思います。「広告はユーザーデータをどこまで収集・活用するか」という論点はまだまだ議論の余地があるのではないでしょうか?
永松氏:そうですね。ユーザーにどのような配慮をしてデータを収集・活用するかという点は、改正個人情報保護法の動きなどを踏まえながら当社でも厳しくチェックをしているところです。データを取得するという場面においても、オプトアウトの選択権をユーザーに提供しています。また、当社がデータを取り扱う際も、いくら匿名データであっても細分化された様々なデータを積み上げていくと個人の特定性が高まってしまうので、常にユーザーがある複数のセグメントで固められた母集団で構成されるよう分析ロジックを工夫しているところです。
この問題は、ユーザーの近いところに迫れるようになったからこそ、真剣に考えなければなりません。